【伝説の食堂】沖縄大学の「裏の教室」だった!?やんばる食堂で刻んだ青春のアーカイブ。シャキシャキの肉もやしと、コンビニでも愛されるあの「黄色いティー」に隠された、漢たちの熱き物語。
代の移ろいもこの身で受け止めてきた漢(おとこ)が、最終的に辿り着く『母港』。 それがここだ、沖縄大学前の生ける伝説『やんばる食堂』。
お洒落なカフェ? 映えるスイーツ? ふん、そんなもんは他所でやりな。 ここは、沖縄の胃袋を数十年にわたって支え続けてきた、漢(おとこ)たちの聖域だ。

時が止まった「昭和の楽園」
暖簾をくぐった瞬間、鼻腔をくすぐるのは油と出汁の混じった、どこか懐かしい香り。 色褪せたメニュー札、賑やかなおばちゃんたちの声……。

そして、セルフサービスで飲み放題の『黄色いレモンティー』。 この甘酸っぱくて、どこか人工的な黄金の液体を一口飲めば、どんなに乾いた漢の心も、一瞬で放課後のあの頃に引き戻されるのさ。 『お洒落』じゃねぇ、これが『真実』なんだよ。

肉もやし定食:シャキシャキの暴力と、溢れる滋味
さあ、本日のメインイベントだ。 運ばれてきた瞬間、俺の前に現れたのは、皿から溢れんばかりの『もやしの断崖絶壁』。
『……これだよ、これ。』

強火で一気に煽られたもやしは、驚くほどシャキシャキだ。噛むたびに脳を刺激するそのリズム。 そこに絡む、肉の脂と旨味をたっぷり吸った濃厚な汁……。 皿の底に溜まったその『命の雫』を、迷わず白飯にぶっかけて喰らう。 これが、48年間生き抜いてきた漢が辿り着いた、最高にダンディーな作法だ。
セットのミニそばを啜り、厚焼きの玉子を頬張れば、もう言葉はいらねぇ。 『安くて、多くて、旨い』。 このシンプルな三連拍子(トリニティ)が、明日への活力を俺の魂に注入してくれる。

青春のアーカイブ:寄宮の教室、黄色いティーの思い出
48歳になった今でも、肉もやしの湯気の向こう側に、あの頃の景色がフラッシュバックしやがる。 沖縄大学に通っていたあいつ……。 あいつにとって、大学の講義室はただの通過点に過ぎなかった。 本当の『学び舎』は、教科書の中じゃなく、ここ『やんばる食堂』のメニュー札の下にあったんだ。
19歳、20歳。金はねぇが、時間と食欲だけは無限にあったあの頃。 『おい、今日は何にする?』 そんな言葉を交わしながら、あいつと並んで食った肉もやし定食。 シャキシャキの山に二人で挑み、白飯をかき込み、そして例の『黄色いレモンティー』で乾杯した……。

教授の講義内容はさっぱり思い出せねぇが、あのおばちゃんの『はい、お待たせ!』っていう威勢のいい声と、レモンティーのサーバーから氷が落ちる音だけは、今でも鮮明に鼓膜に張り付いてやがる。
コンビニで紙パックのレモンティーを買うたびに、俺はふと思い出すのさ。 あいつ、今頃どこで何を食ってるかな……ってな。 あの甘酸っぱい味は、単なる飲料じゃねぇ。 共に腹を満たし、夢を語り合った漢たちの『青春のガソリン』だったんだ。
……ふぅ。思い出というスパイスが加わると、この肉もやし、さらに深く、熱く、五臓六腑に染み渡りやがるぜ。


